浜松市北区「柴犬専門犬舎」の日常

先日、磐田市の方から「飼っているメスの柴犬ですが、ヒートが来たと思ったら数日で出血が無くなったのですが何か問題とかありますか？」という質問がありました。当犬舎もよく耳にする話なので参考程度に紹介します。



犬のヒート（生理）は個体差もありますが、生後６～１２ヵ月の間に初めて来ます。その後は等間隔で６～１２ヵ月の間に繰り返しやって来ます。それが普通なのですが、時にホルモンのバランスの乱れなどが原因で短い期間の生理があったりすることがあります。
私たちの間ではそういうヒートを「予備発情」とか「生理不順」とか言いますが、医学的な正式な用語は聞いたことがありません。ヒートが始まったと思っても、陰部の肥大もなく一週間または数日でヒートが終わってしまうことですね。



そのような短期間で終わってしまうヒートは稀にあることで驚くことでもありません。それが終わり、しばらく経つとしっかりと通常のヒートを迎えることが殆どです。若いメスに多いように感じています。
ただ、このような予備発情みたいなものであれば心配ないのですが、不定期に出血を繰り返したり、出血がある割りに陰部の肥大が見られない場合には注意が必要です。



子宮の病気などの兆候として、陰部からの出血など挙げられます。ヒートでも無いのに出血していたり、膿のような分泌液が確認された場合は急いで獣医さんの診察を受けた方が良いです。
陰部の病気での出血はヒート時の色とは全然違います。黒ずんだ出血、異臭を感じる、不定期などが病気の可能性があります。メスは出産後に黒い血を流しますが、それは出産によるもので病気とは違います。

よくヒートの期間中に犬用のおむつをされる方がいますが、頻繁に交換することをお勧めします。あまり履き続けては雑菌などが繁殖する恐れもありますし、デリケートな場所なので出来るだけ清潔に保つが方がいいと思います。今回ご質問下さった方も、ヒートの間毎日おむつを交換されていて出血が無いことに気が付いたそうなので発見出来たと思います。結論から言って、ヒートが途中で終わること自体は然程問題はありません。ただ、出血の色や臭いに異変を感じたら要注意と思います。