浜松市北区「柴犬専門犬舎」の日常

先日、当犬舎を旅立った「てつ子」の飼い主様よりヒートが終わったあと乳が張り触ると母乳が出るけど大丈夫でしょうか？とご連絡がありました。
結論から言えば、よくある事なので大丈夫なのですが知らない人からすれば、「もしかして、知らない間にどかの犬とかかってしまったのか？」と不安になられて当然ですね。



実はこのような状態を「仮想妊娠」「想像妊娠」と言います。案外、このような状況になるメスは思ったより多いのです。当犬舎出身の犬では浜北区で暮らしている「ふうチャン」も継続的によくなります。本当に乳房が大きくなり、触らなくても母乳が垂れてくるくらいになってしまい飼い主様も毎回心配されています。



まず、当犬舎がアドバイスさせて頂くことは簡単で、「出来るだけ乳房など触らず刺激を与えないこと」と「陰部が腫れていないか確認すること」の２点だけです。
乳房や乳首を触って母乳を出すと刺激することでますます母性が強くなります。妊娠はしていないのですから、あまり意味のない行動は控えた方がいいですし、仮に獣医師に診断して貰っても処置のしようがありません。
次に大事な事は、想像妊娠することでホルモンのバランスが変わり陰部まで腫れてしまったりするケースも稀にあります。そのような状態はあまり好ましくありません。陰部に雑菌などが入りやすくなるので、その時期のシャンプーは出来るだけ控えて散歩などから帰った後もしっかり綺麗なタオルで清潔に保つ方がいいと思います。

このような想像妊娠しやすい犬は基本そういう体質なのです。母性が強いと言いますか、子を産む本能が強い犬であると推察します。また、出産経験の無いメスよりも出産経験があるメスが圧倒的になりやすいですね。当犬舎出身の犬ではありませんが、酷いメスは産床を作り始めたり体質が変化して太り始めたり、人間に凄く甘えてくるなどという話も聞いたことがあります。

もし、ご愛犬がそのような状況になったらいつも通り普通に飼育してあげて下さい。日々の生活スタイルやパターン、環境が変わることが一番犬にとってストレスになります。想像妊娠している時は少なからず体質が多少変化しているので特に普通にしてあげて元に戻るのを待つのが最良の判断だと思います。