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2016年06月04日

病気と向かい合う

今回は文章中心の記事となります。実は当犬舎には愛玩犬として今年14歳になるメスの白柴がおります。最近、突然下腹部にしこりの様なものができて、触っていてそれと分かるものでした。
最初は「何だろう?」と原因も分かりませんし、もしかしたら腫瘍かもしれない?と思うようになりました。念の為、動物病院の診察を受けることにしました。

病気と向かい合う


一度目の検査でははっきり判りませんでしたが、二度目の精密検査、組織検査、病理検査では悪性の「リンパ腫」であることが判明しました。
話はドライにも受け取れますが、このような結果が出ると医師は選択を迫ります。「リンパ腫」には2種類あって、抗がん剤治療である程度回復するものと、薬の効果がないものとあります。どちらにしても、検査費用や投薬治療を合わせると皆様が想像する以上の金額になります。従って、医師は飼い主様と相談して選択を聞いてきます。

①年齢が高齢なので、このまま放置するか。

②適切な治療を行うか?

③病気で苦しむより安楽死を勧めるか?

若い犬なら選択の余地は治療の方向に向けられる事が多いようですが、高齢犬を飼われている方には上記の様な選択肢が増えてきます。実際、犬を飼うとなるとそれなりに費用は掛かりますし、仮に病気になれば更に費用がかさむことになります。
その為にも「ペット保険」に加入される方も多くおられますが、高齢犬は保険に加入することは大変厳しい現状です。あくまでも私が過去に耳にした話ですが、高齢犬がやはり「ガン」と宣告されたのですが、年齢を考慮して安楽死を希望したそうです。しかし、その方が受診されていた獣医師は断ったそうで、結局保健所で処分をお願いしたという話です。皆様はそのようなケースでは如何お考えですか?

何故、こんな話を記述しているかと言いますと、犬を飼うということは色んな意味で選択の連続だからです。治療に限らず、近隣住民との鳴き声の問題、高齢犬の老化、介護、日々の管理・・・お金と労力は大小ありますが必ずついてまわります。
当犬舎では高齢の愛玩犬を飼っていますので、家を留守するとしても6時間までと決めています。それは、その高齢犬が5時間くらいなら排泄を我慢出来るからです。多分、もっと長い時間も我慢出来ると思いますが、基本日中は5時間おきに外に出して排泄をさせています。

話を戻しますが、当犬舎の愛玩犬は抗がん剤による長期治療を選択しました。恐らく、治療期間に掛かる経費の総額は私の一ヶ月分の給料くらいは請求されると思います。それでも当犬舎スタッフや私にとって今病気を放置するという選択は受け入れたくない気持ちであるからです。不慮の事故や老衰で亡くなることは受け入れるのが必然ですが、治療によって延命の選択肢があるなら出来る範囲でそれをお願いすることが最善だと判断しました。しかし、毎週抗がん剤を投与して耐えられるか白血球の数値を確認するための血液検査を受け、それを以って薬を投与して、日々の飲み薬も処方され、そうやって治療は11週続いて行きます。

ペット保険の宣伝みたいになってしまいますが、是非皆様も飼い犬が若いうちに保険商品などの加入をお勧めしたいと思います。最近は獣医師の治療も技術の向上により大変高価になっています。もちろん、それに見合った治療も大きな成果が現れておりますが人間と違って犬には健康保険などの適用はありません。犬に限らず、動物医療は大変費用が掛かりますのでどうぞご検討下さい。


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Posted by 正法眼蔵荘 at 19:05 │独り言

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