「御引き渡しの予定」・・・ありません。
「現況子犬の紹介」・・・ご紹介可能な子犬はおりません。
「現況出産予定犬」・・・ありません。

2014年05月22日

因果応報

「因果応報」という言葉があります。良き事も、悪き事も、全て物事の結果に至るまでには必ず原因があるということです。極端な事を言えば、生まれるからこそ死を迎える訳で、これも因果応報と言えます。
私生活でも同じで不摂生をすれば病気になり、手抜きをすればほころびが生じる。少し言葉の意味合いは、戒めや警告のような印象を与える感じがします。

因果応報


画像の子犬は本文と関係ありませんが、当犬舎では一度だけ子犬の命を落としたことがあります。それは生まれた時の体重が100グラムもない未熟児で母乳を吸う体力もありませんでした。
幾ら哺乳をしてもなかなか飲み込まず、心拍数を見ながら蘇生を繰り返しましたが生まれた翌日には亡くなりました。スタッフ一同、数日間は平静を装っていましたが我々は「出産に適さない(滅多にいませんが)メスだったんだ。」と言い聞かせましたが、その子犬がギリギリまで生きようともがいていたことが脳裏から離れずなかなか立ち直れませんでした。

因果応報


その後、そのメス犬にもう一度出産を試みました。前回の教訓を生かして、未熟児の場合近隣の獣医師と連携して対応する準備を整えて臨みました。画像右手の子は体重が120グラム(通常の子犬の半分)でしたが、哺乳と適温を維持して今では立派に愛玩犬として過ごしています。

全ての物事に言えることですが、「経験」とは勉強やにわか知識では得られない絶対的なものです。我々はこうして子犬達の命を授かって今に至っていますが、それこそ「因果応報」いい加減な管理で子犬の命を落とせば何らかの報いがあります。逆に精一杯の努力でも不幸な結果があったとしても、次には良い結果で返ってくることもあります。

因果応報


救命の費用で正直、子犬を販売した価格が相殺されるくらいの出費も経験したことが過去二度あります。このような状況で救命しないブリーダーはいるかもしれません。何故ならば「商売」ですから、高額な医療費を支払えば例え販売しても利益が薄くなる、又は赤字になることを思えば淘汰した方が良いと考えることも正論かもしれません。
きれい事ですが、当犬舎ではそれこそ「因果応報」生き物ですから必ず人間の手で行った行為は自分たちに何らかの形で返ってくると思っています。
生計を立てている生産蓄農の農家ならば「淘汰」は当たり前の話ですが、良犬作出を目指している当犬舎は現在のスタイルで通して行きたいものです。


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Posted by 正法眼蔵荘 at 19:05 │独り言

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