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2017年12月18日

躾と芸は違います。

先日、当犬舎を旅立った「いち君」の飼い主様と電話で色々話しを致しました。「ウチの子はお手や待てなど他の犬が出来る“躾”が全く出来ない。」と・・・。私はもちろん、芸は躾では無い旨しっかりお伝えしました。そんな当犬舎の「じろー」も「まる」もそのような芸は出来ません。何故かと言えば教えたことが無いからです。

躾と芸は違います。


「お手」や「おかわり」、「待て」などは飼い主様が愛犬に対して、服従や従順又は生活のなかでのレクリエーションとして教える一つの対話と思った方が良いです。
それが出来る犬が賢いとか、それをしない犬は頭が弱いなどという事は絶対にありません。もちろん当犬舎のように愛犬にそういう芸を教えていないところあれば、なかなか愛犬がそのようなコミュニケーションを求めないタイプの場合もあります。

躾と芸は違います。


また、子犬の頃から飼っているか、どんな飼い方をしているかでこのような芸を覚えやすくなるかというのも左右されます。殆どの方は、そのような芸を教える時にはエサやおやつなどを使って、出来たらご褒美を与えて練習されます。これは長い間犬と暮らしていく一つの愛情として良いことだと思います。
でも、私が大切な事と思っているのは「芸」より「躾」の方だと思っています。もちろん皆様のご愛犬も躾は十分入っていることと存じますが、当犬舎の犬達の躾は正直見に来た方が驚くことが多いです。

躾と芸は違います。


まず、散歩中に絶対に拾い食いはしない。来客の際、一瞬は「ワン」と吠えても私が犬の名前を呼ぶと鳴き止む。他の犬が寄ってきても自分から威嚇はしない。身体のどこを触られても嫌がらない。病院に連れて行き、診察を受ける際は動かない。名前を呼べば必ず私の前に来てしゃがむ。「ハウス」と言いながら、ハウスの上に手をやると必ず入る。爪・口中の手入れ中は一切動かない・・・。
これらは完全に「躾」です。もちろん、教える時におやつなどは使いません。誤解されたくはありませんが、これを教える際は犬が出来るようになるまで延々と教えます。なかなか上手く出来ない場合でも基本怒りません。もちろん、絶対避けなくてはいけない危険な場合を除き手もあげることはありません。
出来なければ大きな声で愛犬の名前を耳元で発し、出来るようになるまで繰り返します。前述の躾は柴犬なら簡単に出来るようになります。ただし、少し年齢が達した犬とかあまり余るくらい自由奔放な性格の犬には時間を要する場合もあります。

躾と芸は違います。


私が行う「躾」の方法で唯一人と違うことをするのは、私が危険を回避しなければならない様な事で厳しくする時は、注意する直前に舌打ちしてから怒るということです。例えば、散歩中に食べ物などが落ちていてその臭いを犬が拾おうとしていたら、「チッ」と舌打ちしてから愛犬の名前を呼びリードを引き「ダメ!」と叫び、顔を持って目を合わせて改めて「ダメ!」と注意します。
それを何度か繰り返すと犬は当然道に落ちている知らない物に手を出すことは無くなって行きます。そして、「パブロフの犬」ではありませんが条件反射の一つとなっているのが前述私の「舌打ち」です。犬も学習することと備わった本能がありますので、怒られる度に私が舌打ちするので、私の舌打ちを聞くと無条件で動作を止めたり、一瞬固まって何がいけないのか考えます。この方法を利用して様々な場面で応用することが出来ます。
例えば、先日「ジロー」とリビングでまったりしていた時、喜んでいたジローはテーブルの上に上がろうとしました。別にテーブルの上に乗ることに危険はありませんが、私はご飯を食べる場所に人間が腰を掛けるのも嫌なので当然それは阻止します。ジローがテーブルの下でジャンプしようと試みた際に、「チッ」と舌打ちをすると一瞬でその行為を止めました。すかさず私は、「ジローここはダメ!」と手でテーブルを叩き音でここは乗ってはいけないと教えます。それ以降、ジローは絶対にテーブルに登ってきません。芸は出来なくても、躾がしっかり出来ていれば十分だと思います。そんな生活の中で余裕があれば、犬に芸を教えてスキンシップをとるのが理想でしょうか・・・。とりあえず参考までに芸は出来ても躾が出来ていない犬もたまに目にします。


躾と芸は違います。














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Posted by 正法眼蔵荘 at 19:05 │独り言

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